レンタルバイクの鍵はいずこへ?

以前、友人と2人で海外旅行に行った時の話です。旅行先は南国の離島でその島は1周60kmほどの小さな島でした。到着してホテルにチェックインした後に、バイクを借りて島を1周回ってみようという話になり、ホテルの近くにあったローカルチックなレンタルバイク屋で1台ずつ原付のバイクを借りました。国際免許がなくてもバイクを貸してくれるお店でしたが、その代わりにパスポート原本を預けるルールになっていて、2冊のパスポートと交換に鍵とヘルメットを借りて、早速2人で島1周のツーリングを開始しました。灼熱の太陽の元、大自然の中を走り、島を半周ほどすると喉が渇いてきたので、コンビニに寄ってドリンクとアイスクリームを買って、店の外で休憩しました。友人は小腹もすいたということでホットドッグのようなものを追加で買ってきてそれも食べ終わり、さあ出発しようとバイクのエンジンをかけると、何やら探すようなそぶりで『あれ?鍵がない』と言い出し、友人はポケットやポーチの中を必死で確認していますが、なかなか見つかりません。店の中に落としたかもしれないと、2人でもう一度コンビニのなかをくまなく探し回り、店員さんにも鍵が落ちていなかったか確認をするものの、そのようなものはないという回答でした。休憩するためにお店の前にバイクを駐車してから、買い物をしたお店の中と、座って休憩したお店の目の前のエリア以外には行っておらず、そのどこかで落としたとしか考えられませんでしたが、どうしても見つかりません。もう一度落ち着いて検証してみようと、2人で思いを巡らせていると、もしや?と閃き、ゴミ箱の中の友人が捨てたホットドッグを包んでいた紙屑を見つけて、よくみてみると、なんとそこにバイクの鍵がありました。勢いあまって紙屑と一緒にカギも捨ててしまっていたようで、友人は照れ笑い、私も一安心でほっとしました。レンタルバイク屋にパスポートを預けてしまっていたので、もしカギを紛失したなどということになると、膨大な弁償代を請求されそうな気がして、探している間はとても不安でしたが、どうにか気を取り直して島ドライブ残りの半周を終えて、無事にホテルに戻ることができました。その後、旅の間中、どこへ行ってもしつこいほどに逐一、鍵ある?鍵大丈夫?などと友人に確認しながら、楽しい旅を終えました。