初めて一人暮らしをしたアパートは、差し込み式の鍵ではなく、タッチキーに番号を入力して開ける「電子錠」タイプでした。電子錠の良いところは、家に入る際に鍵を出すのに手間取ったり、無くしたりしない点です。入居当時はとても便利だな、と思っていたのですが、ある日家の中でくつろいでいると、外からタッチキーを操作する音が聞こえました。思わず家の中で音を立ててしまい、外にいた人はいなくなったのですがとても恐怖を覚えました。直ぐに警察へ相談し、電子錠の暗証番号を4桁の数字を10桁へ変更しました。電子錠は番号さえ分かれば簡単に入れてしまうデメリットを感じた出来事でした。10桁へ変更した事で、万が一にも開けられないだろうという安心感を得られた反面、自分が入力するには不便なのでカードキーに切り替えました。カードキーは常に持ち歩いているのですが、ある時、夕方17時ごろにコンビニに行こうと、スマホだけを手に家を出てしまいました。カードキーを家の中に置き忘れたまま自動で鍵がかかった瞬間、我に返りました。10桁の番号をスマホに控えているわけでもなく、覚えてもおらず血の気が引いたのを覚えています。17時という時間帯、管理会社は連絡がつかずとにかく家に入りたい一心で鍵屋さんへ連絡しました。終業時間ギリギリで何時に到着できるか分からない、高額な費用がかかるとのお話でしたが、了承の上到着を待ちました。到着するやいなや、壊さないとだね、と一言。私自身も諦め半分、即答でどうぞ、と伝え電子錠を壊してもらいました。作業は体感であっという間に終わり、無事家に入ることが出来ましたが、こんなにも明日どうしたら良いのだろうと不安になったことは後にも先にもありませんでした。