母が、お墓参りをしている時、何気なく置いたバッグがないことに気付きました。最初は、どこかにあるとの思いで、探していましたが、どこにもありませんでした。街中の寺でまさかバッグを盗まれるとは思っていなかったので、急に焦りだし寺の人に相談したようです。寺の人はすぐにおまわりさんを呼んでくれて、調べてもらったのですがどこにもありませんでした。おまわりさんによると、そのあたりは有名な寺院が並ぶ寺町で、お墓の陰に隠れて物色する置き引きが多数発生しているとの事でした。結局、バッグが出てくることはなく、当時、車で1時間くらいの所に住んでいた私に、おまわりさんが電話をかけて下さいました。バッグの中には、財布はもちろんのこと、家の鍵や保険証まで入れていたので、家に入る事が出来ず、合い鍵を持っている私に連絡がきたのです。私はすぐに車で、母のもとに向かいました。その間、私は気が焦り、急いで車を走らせていましたが、母は友達の所で談笑しながら待っていたのです。着いてすぐに母の家に向かい、合い鍵で中に入ることが出来ました。しかし、これで一安心というわけには行きません。何しろバッグの中には鍵とともに保険証が入っていたのです。住所が容易に分かるわけですから、鍵をそのままには出来ません。すぐに合い鍵業者を呼んで、新しい鍵に取り替えてもらう必要がありました。業者の方は、すぐに来て下さり、鍵本体を取り替えてもらえたので、これでやっと一安心でした。鍵と住所が分かる物を一緒に持っていてはならないと学んだ出来事でした。